ネットニュースを見ていて、自民党の政調会長・小林鷹之による「一国のリーダーなので言葉遣いは慎重であっていただきたいと思います」という発言を知った。
これは、高市早苗首相に対する野党議員の辛辣な批判に対し、「言葉を慎め」という趣旨の反批判である。
私の目に留ったのは、毎日新聞の「松尾貴史のちょっと違和感」というコーナーの、昨日(2026年3月22日)付の記事である。
この記事は有料なので、頭の部分しか読んではいないが、その趣旨は冒頭部分だけで十分つたわるものなので、まずはそれをそのまま引用しておこう。
『 15日放送のNHK「日曜討論」で、自民党の小林鷹之政調会長が高市早苗首相の政策を批判する野党に対し、「一国のリーダーなので言葉遣いは慎重であっていただきたいと思います」と奇妙な注文をつけた。
れいわ新選組の高井崇志副幹事長が「高市首相は国民生活のことを1ミリも考えないで自分の都合で解散した」という趣旨の発言をしており、小林氏は「高市様に失礼ではないか」という気持ちになったのだろうか。権力の側にある者が、自分たちのトップへの批判に対し、批判の行儀を指図することに強い違和感を覚えた。
政権批判は野党の大きな役割だ。その野党に対し、与党が言葉遣いを注意するのは批判封じと捉えられてもおかしくない。少なくとも民主政治では、権力者側は強く追及され、厳しい言葉を投げかけられるのは当然だ。「一国のリーダーだから慎重に」という言い草は全く当を得ていないし、筋違いも甚だしい。』
松尾貴史のこの批判は、松尾本人も言うとおり、民主主義の常識に類するものなので、これ以上この記事の先を読む必要は、少なくとも私にない。
以上の事実を知っただけで、私は私の言葉で、小林議員の発言を適切に批判することが出来るからだ。
言うまでもなく、政治家がその仕事ぶりを厳しく監視批判されるのは当然のことであり、それは一国の首相だろうが、政権与党の政調会長だろうが、そんな(肩書き)などには全く関係のない話だ。
だから、一言でいえば「勘違いするなよ、何様のつもりだ」ということにしかならない。

政治家は、政治家だから「偉い」のではない。
「良い仕事」をして、初めて「偉い」と褒められるのであって、それが出来なければ、批判叱責されるのは当然。
「良い仕事」が出来ていないのに、高い給料をもらって威張っているだけなら、まさしく「税金泥棒」である。
議員定数の削減なんかじゃなくて、無能な現役議員の首をどしどし斬るべしだ。一一我らがドナルドによる、「斬首作戦」を褒めるわけではないが。
だいたい、高市にしても、この小林にしても、選挙の時には一般市民に対して、白々しいほどにヘコヘコとへり下り「私は皆さんと同じです。ちっとも偉くはありません」みたいな態度を採ってるんだから、こんな発言をすれば「選挙に当選して議員先生になった途端、本音モロ出しかよ」と言いたくなるのは、一国民として当然のことだ。だからこそ、このように言うのだし、言ってやらないとわからない。
批判されるのが嫌なら「国家の運営という大業にたずさわる責任重大な職業たる政治家になどなるな。身の程を知れ」と言いたい。
政治家が厳しく批判されるのは、それほど大きな責任を国民に対して負っており、失敗しましたでは済まない立場だからである。
まただからこそ、高い給料も支払われているのだ。それこそ高市も言ったとおり、「働いて働いて働いて」もらわなければならない。本気でだ。
だから、批判されるのが嫌なら、今すぐ政治家を辞めてしまえ。
地位と名誉と金が欲しいだけの奴は、政治家になんかなってはならない。
松尾も言うとおり、そもそも野党の政治家は、与党の政治政権運営を批判するのが仕事で、粗探しも仕事のうちなら、それを厳しい言葉で批判するのも仕事のうちだ。
「大変お忙しいなか恐縮なのですが、何卒よろしくお願いします」みたいな言葉で、厳しい批判などできない。
それにしても小林の場合は、これまで厳しい言葉で、他の政治家の仕事を批判したことがないのかもしれない。
だが、そんな奴こそ与党の中でふんぞり返っているしかないのだろう。批判する能力のない政治家は、批判される側にいるしかないからだ。
それに、たかが首相に対し、厳しい言葉で批判してはいけないと言うのなら、昭和天皇について「戦争責任を取って、自裁すべきだった」と書いた私はどうなる?
それこそ「不敬罪」で死刑にでもするつもりなのか、小林くんは?
小林の仕事は、議員さんなのかもしれないが、私より年下なんだから、私が小林を「くん」付けで呼んでも、別に問題は無いし、それどころか小林くんは、年長者である私に対して、選挙に勝って議員になってからでも、敬いへり下る態度をとるとでもいうのか?
一一そんなことは金輪際あるまい。
いちど直接会って、こんな具合に説教をしてやったら、私に対し、どんな顔をしどんな態度をとるのか、是非とも見てやりたいものだ。
小林くん、大阪に来たなら、ぜひとも会おうではないか。
それとも、選挙に勝って議員さんになり、政調会長にまで出世すると、一般人のジジイなど、話をするにも値しない、鼻をひっかける気にもならない、つまりは「同じ人間」ではない、とでも言うのか?
一一まあ、本音はそうなんだろうがね。
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それと、この件に関してもう少し情報を得ようとネット検索したところ、次のような記事が見つかった。
▶︎ 「言論弾圧かよ」疑問の声 自民党・小林鷹之政調会長の『日曜討論』発言が“傲慢”と波紋…「罠にハマった」との指摘も(女性自身) ※ リンク切れ(2026.4.25)
この記事を読んで、小林が上の発言に至った経緯はだいたい分かったが、だからといって、小林の発言を大目に見てやる必要など無いというのも、大変よくわかった。
気になる人はこの無料記事を、全文読んで欲しいのだが、この記事の問題点は、両論併記を装うことで、隠微なかたちで小林を擁護している点だ。
この『女性自身』の記事の最後の部分は、次のようになっている。
『あるWEBメディア記者は、「冒頭の小林氏の発言は、高井氏の発言で感情を揺さぶられて思わず出てしまったのかもしれません」と理由を推測する。
「国会では政治家があえて相対する議員に対し“意図に沿わない発言”などをして怒らせて、失言を引き出そうとする場面がたびたび見られます。小林氏はそんな高井氏の“罠”にはまってしまった可能性があるでしょう。先の衆院選で大勝し、拙速な予算審議に“数の暴力”といった批判も出ている中では、小林氏の発言は少々迂闊だったかもしれません」(前出・WEBメディア記者)
勝って兜の緒を締めよ、ということか。 』
つまり、記事を書いた自分の意見ではなく、あくまでも「あるWEBメディア記者」の意見だとしながら、「小林は、意図的に挑発され、その罠にハマってしまった(のではないか)」という意見を紹介することで、まるで小林が「被害者」であるかのような、印象操作をしているのである。
だが、身内の上司が厳しい批判に晒されたくらいですぐにカッとなり、本音の権威主義的な性格を露呈して失言してしまうような、またそれでいて、何気に上司に媚びてみせるようなゴマスリ野郎など、そもそも政治家に向いてないんじゃないのか?
『女性自身』誌は、その雑誌名からしても、女性の立場を尊重するのだろうし、たぶん女性編集者も多いのだろうが、それではお尋ねしよう。
例えば、肌の露出の多い服を着ていた女性が強姦被害に遭った場合、
「もちろん犯人が悪いのだが、女性に挑発されて、罠に嵌められたも同然だという意見もある(私の意見ではないが)」
とでも書くつもりなのだろうか?
事実自体は明白な事案においても、被害者と犯人(加害者)の「両論併記」することが、公正な態度だとでも言いたいのか?
しかも、この『女性自身』誌の記事は「無署名」なんだから、文責は『女性自身』誌そのものにあるということになる。
当然、責任者である編集長の決裁を経て掲載された、『女性自身』誌としての公式見解だと、そう理解しても良いということだろう。
つまり、『女性自身』誌は、与党権力に媚びを売る雑誌だという合理的な疑いがある、ということだ。これは、そういう「批判」である。
『女性自身』の版元は光文社であり、講談社の系列会社(子会社)のはずだが、講談社もだいたい意見は同じだと、そう考えていいのか?
それとも単に、この記事の記者や編集長が、権力者に媚びる人だっただけなのか?
たしかに、そんなところなのかもしれないが、セコい印象操作なんかするんなら、記名で記事を書けと言っておきたい。
小林と同様こんな奴が、組織の中で上長に媚びを売り、出世をして世に憚るのかと思うと反吐が出る。
一一こう批判されて、「失礼な」と思うのなら、記名で反論して来い、ということだ。
とにかく、建前では謙虚そうなことを言っても、本音ではエリートづらしたがるゴマスリ野郎が多すぎる。
政治家であれ編集者であれだ。有名出版社の編集者も、かなりの高給取りだそうだからな。
ともかく、奢った本音を隠しながら、謙虚ぶるような輩は、何様であろうと気に入らないし、その偽善者ぶりが許せない。
小林であろうと匿名『女性自身』であろうと、同じことだ。
おまえらは、「人間は平等だ」という言葉の意味を理解しているのかと、そう問いたいのである。
さあ、どう応える?
(2026年3月23日)
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